乳幼児のむし歯予防|砂糖制限とフッ化物、どちらが大切?

目次
砂糖とむし歯の関係
むし歯の大きな原因のひとつは砂糖です。砂糖を摂るとお口の中の細菌が酸をつくり、歯の表面を溶かしてしまいます。特に乳幼児は、砂糖を含む飲み物やおやつを繰り返し摂ると、むし歯のリスクが一気に高まります。
最新研究が示す砂糖制限の限界
ブラジルで行われた無作為化比較試験では、1歳まで砂糖を控えるよう指導しても、むし歯の発症を有意に減らすことはできませんでした(1)。
つまり、「砂糖制限だけ」では十分な効果が得られない可能性があるのです。
むし歯予防の基本はフッ化物応用
世界中のガイドラインで一致しているのは、むし歯予防の第一選択はフッ化物の応用ということです。
- フッ化物配合歯磨き粉を毎日使う
- 必要に応じて歯科医院でフッ素塗布を受ける
歯磨き粉の選び方(年齢別の濃度)
フッ化物配合歯磨き粉には、年齢に応じた適切な濃度があります。小さなお子さんに高濃度を使うのは避けるべきで、逆に大人が低濃度を使っても十分な予防効果が得られません。
👉選び方に迷う場合は、当院スタッフにお気軽にお尋ねいただくか、厚生労働省のホームページをご参照ください。
リスクが高い方に必要な砂糖制限
もちろん、むし歯のリスクが高い方(むし歯ができやすい体質、既に複数のむし歯がある、生活習慣に偏りがあるなど)は、フッ化物応用に加えて砂糖制限も必要です。
「砂糖を減らすこと」がむし歯予防に無意味というわけではなく、リスクの高い人には必要な場合もあります。
あなたに合った予防法は歯科医院でわかります
むし歯予防は一人ひとりのリスクによって変わります。
- フッ化物の使い方は?
- 砂糖をどの程度制限したらよい?
- 定期検診の間隔はどれくらい?
これらは、歯科医院で検査を受けることで明確になります。北欧歯科が得意なことは、患者さんのリスクに合わせた予防プランを提案することです。
まとめ
- むし歯予防の基本は フッ化物の応用
- 歯磨き粉は 年齢に合ったフッ化物濃度を選ぶことが大切(スタッフや厚労省HPを参考に)
- 砂糖制限は「全員に必須」ではなく、リスクが高い方は必要な場合もある。
- 自分に合った予防法を知るには、歯科医院での検査・相談が欠かせません
乳幼児のむし歯について不安なことがございましたら遠慮なくご相談ください。
[参考文献]Effectiveness of a Sugar Consumption Prevention Program in the First Year of Life on the Occurrence of Early Childhood Caries: A Multicentric Randomized Trial in Brazil. Caries Res. 2025;59(3):174-184.→https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/39476808/